日本人は「借金」の考え方を大きく勘違いしている~効果的な借金は時間を生む~



毎度お馴染みヤマゲン先生が以下のような記事を出していました。

新社会人が絶対に手を出してはいけない「マネー3悪商品」

http://diamond.jp/articles/-/166719?page=5

まとめると

  • リボ払いをするな
  • カードローンを使うな
  • 生命保険を使うな

というものです。今回はこれら以外にも新社会人が気を付けるべきことや、借金についての考え方について考察してきたいと思います。以前にも私は似たような記事を出しています。ご参照ください。

新社会人になって、やってはいけない投資・やるべき投資

日本人の「借金」についての大きな誤解

「していい借金」と「してはいけない借金」について

借金というのは日本においては忌み嫌われる存在です。銀行、金融を考えると、お金を借りたときの金利で儲けているので、そういった意味では無駄に金利などは払うべきではないですし、普段から少しでも手数料などをケチろうとしている私からも金利そのものについては返す側としてはなんとももどかしい、嫌なものであることは承知しています。

しかし、借金には意味のある借金と、意味のない借金があると思います。

意味のある借金は時間にレバレッジをかけているようなものだ

借金をテレビゲームに例えてお話したいと思います。

ドラゴンクエストなどのRPGモノを想像してください。

はじめはレベルが低いので時間をかけて徐々に経験値を上げていき、少しずつ技を覚えたり、クリーチャーを育てたり、武器を手に入れたりしていくと思います。徐々に攻撃力や防御力はインフレしていきます。しかし、後半戦に至るまでには長い時間がかかり、それこそにゲームの醍醐味があります。

さて、この初期段階において、強い武器を「前借り」できたとしたら、ゲームは早く終わると思いませんか。

どちらにしても終着地点は同じだと思います。ただそこに至るまでの時間がものすごく短くなっています。もちろん、ゲームとしての醍醐味は失われたかもしれませんが、人生に戻してみると時間はとても大切なファクターです。

つまり、借金というのは強い武器の前借り、時間にレバレッジをかけたようなものだということです。

しかし、ここには落とし穴というか論理の欠陥が存在します。

その前借り(借金)しようとしているゲームのシステムに問題はないか

さきほどRPGの話に戻ると、果たして今前借しようとしている借金を使って行うゲームは、クリアする価値があるのか、ということです。

つまり、先に時間というレバレッジをかけて、借金をすることそれ自体には効果があるのですが、それによって得られる利潤が果たしてどれほど事前に計算できているかが非常に重要なのです。

借金をして投資に使ったところで、その投資にはどれほどの効果があるのか、リスクはどれだけかが非常に重要になってくるのです。当たり前のことを言っているかのように思われるかもしれませんが、だからこそ借金をして何かに投資をする際はその投資する材料がどれほどの効果が生み出されるかを吟味して、準備することが重要だと思っているのです。

むしろ、その準備に多くの時間を費やし吟味できれば、借金は十分に効果的な投資法の一つである、ということです。

我々人間は有限の時間を過ごしています。この時間をお金で買っている側面も資本主義にはあるわけですが、それを自分で買うわけです。時間をお金を借りることで買うというのは言語矛盾のようですが、ここまでの話でわかっていただけたかと思います。

では次に私の考える手を出さないほうがいい商品と理由について考察していきたいと思います。

生命保険は「賭け」、予防医療に「投資」しましょう

生命保険は色々と種類があり、わかりづらいです。そのわかりづらさに付け込んでくるのが保険会社です。彼らは慈善事業を行っているわけではありません。そして、当てはまる病気になる保証などありませんし、できるだけ病気にはなりたくないものです。そして、多くの病気に対応できるようにすると掛け金がバカ高くなります。これは単なる無駄でしかありません。

生命保険にお金をかけるくらいなら、予防医療にお金を使うべきだと思います。人間ドックをはじめ、さまざまな検査にお金をかけ、日々の健康のため、トレーニングやサプリメントにお金をつかって健康な日々を送ることのほうがはるかに有益であり、自分という資本を綺麗に保つことができます。生命保険では自分は健康にはなりませんからね。

住宅ローンは不動産投資でないのならやめるべきだ

住宅ローンについても、東京など一部地域を除けば不動産価格は軒並み下がります。どの指標をみても、大都市の中心部以外の不動産価格は良い数字が出ません。マイホームを所有していてもクソの役にも立ちません。

もしも住宅ローンを組むのなら、中古の優良マンションを買い、不動産収入を得るためならわかりますが、自分が住むために住宅ローンを組んでも金利分単なる損です。やめましょう。

車のローン

車のローンについても同じです。借金なので、その金利分も余裕で回収できて、プラスが出るときのみ、借金はすべきです。車を乗るのになぜ金利を払わねばならないのか理解ができませんし、意味のある借金については日本人は嫌うのに、住宅ローンや車のローンについてはやすやすと組むのがよくわかりません。クラシックカーに投資すうのならまだしも、管理するのにはプロの技が必要ですし、専門家でないのならそれも辞めた方がいいです。

今はカーシェアがこれほどまでに進んでいますし、台数も豊富で選び放題、いろんな車に乗れる喜びも味わえます。保険も自動付帯です。週に何十時間も使う人は車の購入は検討すべきですが、それも現金で払えるだけ、そして中古で安い国産車に乗ればいいと思います。車がステータスとか言ってる人はすでにダサすぎます。

バブルの崩壊と共に財務省による「国の借金=国民の借金」教育

借金の話にもどります。家計や個人における借金というものは、最初にも書いたように、投資に使ってプラスが出ることがわかっているなら、時間を買えるという一石二鳥のために借金はしてもいいと思っています。それは国においても一部言えます。

国は、国の経済を成長させるために、借金をしています。それは国民「から」借金をするのであって、国民の借金では決してありません、むしろ国民にとってはそれは「資産」になるわけで、全くの真逆の論理です。そして、これは別記事でも書きましたが、日本の借金は赤字のみを見てそう言っているのであって、実際は黒字部分(貸している)を無視した数字になっています。「日本の借金1000兆円」などというのは真っ赤なウソです。だとしても多少の赤字はあるので、いずれは財政健全化は目指していくべきですが、それはいまではなく、今はとりあえず借金をしまくって市中にお金を充実させ、デフレマインドをインフレマインドに変えることこそが財務省、日銀の仕事なのですが、財務省は緊縮財政をおしすすめています。モリカケ問題、セクハラ問題でいっそ、財務省はグズグズになったので解体しちまえばいいとさえ思っています。

未来に借金は残してはいけないというトンチンカンな財務省の話法

財務省は増税ありきです。増税前提で論理をつくろうとします。その代表的なものが「未来の子供たちに財政の借金を残してはいけない」というものです。しかし本当にそうでしょうか。

第二次大戦後、日本は焼野原から現在のインフラ、高度経済成長期にいたるまでに、多額の投資を行って今の日本を作り上げました。現在の我々は、そのインフラを享受しているのであり、それこそ、日本が前借りをしている状態で今を迎えています。現代のインフラを享受し、使うだけ使っていくのちの世代が、そのツケを徐々に払うのは当たり前のような気がするのですが、この価値観についてはおかしいのでしょうか。また、国の借金については返済期限というものがありません。であればゆっくり気長に成長しているときに返していけばいいではないかと思います。経済成長をしていれば財政は安定してくるわけですし。

国家と家計は借金の捉え方が違う「合成の誤謬」

にもかかわらず、財務省がしきりに増税に邁進するのには合成の誤謬(ごうせいのごびゅう)があるからだと、現日銀副総裁の若田部元教授はおっしゃっていました。個人や家計にとっては合理的な判断(節約など)を皆がするとマクロレベルでみると経済成長が遅れるというものです。国家と個人、家計は明確に異なります。国の経済レベルを一家計のように財務省は例えますが大きな間違いであることをここで書いておきます。

ウォーレン・バフェットの考える「借金」とは

最後に。投資の神様、バフェットが借金を嫌う理由は簡単で、投資の世界において、返済期限のあるレバレッジなど単なるリスクでしかないと考えているからです。

また、バークシャーという会社を運営しているバフェットにとって、レバレッジによって急落したという不安が広がることは会社の信頼にも関わります。また、バフェット自身も借金はしています。そして自己資産の1/4以下に抑えよと言っています。それは当たり前で、自己資本の半分を借金で運用しているなんて、ありえない話だからです。

 

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