「野村つみたて外国株投信」はつみたてNISA(積立NISA)でおすすめか。全世界編③



これまで、exe-iつみたて先進国株式ファンドと楽天VT(楽天・全世界株式インデックス・ファンド)について分析してきました。

今回は、昨今のeMAXIS Slimシリーズ(イ―マクシススリムシリーズ)のばく進まで私がオススメし続けてきた「野村つみたて外国株投信」について語っていこうと思います。

野村つみたて外国株投信

昨年2017年10月に設定されたばかりの新しい商品です。2018年からつみたてNISAがはじまるということで、各社新たな商品を出してきていた時期ですが、ここにきてついに真打登場か!といった勢いでかなりブログ界隈が沸きました。確かに、とても低い信託報酬で、新興国と先進国にバランスよく投資することができるので、私もとても良いと考え、こちらのブログでもおすすめの一つとして候補に挙げていました。

指標 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(日本除く)(MSCI ACWI)

他にも、三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンドも同じ指標なのですが、信託報酬について、大きく差がありますので、同じ指数に連動する以上、特に乖離もなく、信託報酬のみに差がある場合は、信託報酬の安い方をおすすめしますので、三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンドについては役目を終えておりますので、分析は野村つみたて外国株投信に吸収する形にいたします。

日本を除く意味

先進国株式でもそうですが、日本を除きたがります。そもそも指数として日本向けの指数となっており、日本では日本以外に投資したい人が多く、日本の株は個別株で持っている人が多いので、そういった都合で日本を除く指数となっております。

アメリカが55%、次にイギリス(6%)、フランス(3.7%)、ドイツ(3.6%)、カナダ(3.4%)です。

先進国の割合が87.2%、新興国の割合が12.8%となっております。25%程度がヨーロッパだと思われます。

銘柄

アップル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブック、J&J、JPモルガン、エクソンモービル、アルファベット(Google)、テンセント(中国)、これらの企業が並んで全体の10%程度なので、かなり分散されていることがわかります。

業種別

VTについては金融が23%近くあることに危惧をとなえていましたが、かなり業種についても分散されていると思います。

信託報酬、実質コスト

野村つみたて外国株投信の目論見書の信託報酬は税込みで年0.2052%となっております。トータルコストもそこまで大きく乖離することはなく、実質コストでも0.24%程度になるとみられています。

eMAXIS Slimシリーズの信託報酬大幅値下げで完全に影が薄れる

これまでおすすめだったファンドがそうでなくなることはおすすめしていた側としては心苦しいのですが、今では俄然eMAXIS Slimシリーズの組み合わせをおすすめします。

eMAXIS Slim先進国インデックス(0.11826%

eMAXIS Slim新興国インデックス(0.2052%

この2つを「先進国88%」「新興国12%」という割合で購入すると明らかに野村つみたて外国株投信よりもはるかに低い信託報酬になります。

ちなみに日本株式も組み入れたければ

eMAXIS Slim国内株式インデックス(0.17172%

を全体の7~8%くらいの割合になるように組み込んでください。

1月に入ってからの純資産の伸び率

eMAXIS Slim先進国インデックスの純資産の伸び

3036百万円(1月4日)

3888百万円(1月16日)

純資産伸び 852百万円 1.28倍

野村つみたて外国株投信の純資産伸び率

489百万円(1月4日)

577百万円(1月16日)

純資産伸び 88百万円 1.17倍

野村つみたて外国株投信は積立専用ファンドなので、伸び悩むのもわからなくはないのですが、さすがに伸び悩みが見えてきました。グラフがこのままゆるやかになっていき、2000百万円ほどでうろつくのではないでしょうか。

一方eMAXIS Slim先進国は大躍進です。純資産の伸びも申し分なく、これからはイーマクシススリム推しでいこうと思います。

まとめ 悪いファンドでは決してなかったがインパクトはすでに薄れている

見出しの通りです。インパクトはもうすでにうすれてしまっています。それこそ、イーマクシスを超えてくるような値下げをこれから踏み切ることができればまた変わってきますが、恐らく野村としてはこの商品が勝負のインパクト商品だったはずで、積立専用にしたのも、半ば会社としては赤覚悟で他のウハウハ商品から補填しようともくろんでいたはずですので、これ以上の値下げは会社にとっても厳しいでしょう。

しかしeMAXIS Slimも万能ではない

保管コストがたわらなどよりもかかるeMAXISはニッセイほどではないですが、実質コストが高くなる可能性を秘めています。これについては、弱点の一つですし、eMAXIS Slimはその名の通り、eMAXISという別商品もあり、こちらは高い信託報酬で客をダマくらかしています。(非常に悪意ある言い方ですが、本当にそう思っているので。)

ダマされても何も文句も言わずに払い続ける、ようは「バカ投資家」のおかげでSlimはこれだけ安い信託報酬でやれているのだと思います。それを思うと、こういったブログを見てこまめに情報収集している読者の方々は、「最善の投資」を目指されてると思いますが、ある程度広い心で、「まぁ、ほかの指数や商品に負けてはいるけれど、いっか」程度で自らの商品を育てていただければと私は思います。

次回予告 全世界編の比較

次回はこれまで扱った3つの全世界株について、あらゆる面から比較検討していきたいと思います。

野村つみたて外国株投信を買うことができるネット証券

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