前回まで、3回に分けて、といっても結果4回になってしまいましたが、海外ETFについて語ってきました。
最終的な結論としては
アメリカは今後も期待できるが、これまで以上の伸びは期待できないため、アメリカ全体(VTI)か、セクター別(VDC VHT)に投資しつつ、ヨーロッパや新興国の割合を増やしていくべき。
ということをつらつらと述べていたのです。私のおすすめ比率は以下の通りです。
アメリカ50%
ヨーロッパ20%
新興国25%
日本5%
最終回の新興国について記事のまとめで述べましたが、インデックス投信についてもオススメできます。むしろ、簡単で楽なインデックスファンドでの積み立てをおすすめします。
そもそもこのブログはつみたてNISAをはじめる人向けのブログであると考えておりますので、今回は一度戻って、新興国のインデックスファンドについて、特におすすめの
eMAXIS Slim新興国株式インデックス
について語っていこうと思います。
Contents
eMAXIS Slim新興国株式インデックスについて
eMAXIS Slim新興国株式インデックスはつみたてNISAで買うことができる新興国株式のなかで、信託報酬だけでみると2位のファンドです。また、連動指数はMSCIエマージング・マーケット・インデックスです。この連動指数の中では断トツで一位になります。
つみたてNISAで買うことができる新興国株式一覧
ファンド名 | 連動指数 | 信託報酬(税込) | 実質コスト |
EXE-i つみたて新興国株式ファンド |
FTSEエマージング・インデックス | 0.1948% | 0.4032% |
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス | MSCIエマージング・マーケット・インデックス | 0.2052% | 0.3856% |
他、たわら新興国、ニッセイ新興国、ifree新興国 | 同上 | 0.36%程度 | 0.6%程度 |
(参考)楽天VWO | FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ・インデックス | 0.2696% | 0.5536% |
対抗:EXE-i つみたて新興国株式ファンド
上の表におけるEXE-iと楽天VWOは「ファンド・オブ・ファンズ」、きちんというと、「ファンド・オブ・ETF」といって一つのETFをただただ買い付ける、という行動を取っています。
楽天VWOはその名の通り、バンガード新興国ETFのVWOを買い付けています。→VWOの記事リンク
EXE-iつみたて新興国株式ファンドはチャールズ・シュワブ証券のSCHE(シュワブ・エマージング・マーケッツ・エクイティETF)というETFを買い付けています。
楽天VWOは残念ながらつみたてNISAに現状商品として追加されておりません。また、楽天バンガードは全米株式(楽天VTI)以外はオススメできません。2つ理由があり、1つが指標との乖離が激しいこと、2つめが三重課税の存在です。強みとしては多くの銘柄でしょうか、合計4619銘柄に分散的に投資することができます。
これがEXE-i新興国にも言えます。おおよそ配当利回りの9%分が課税されつづけるので、少し厄介というか、もったいなく、それがトータルコストにも響いてきます。
一方eMAXIS Slimの場合、マザーファンドが巨大ですし、乖離率が低いことが強みとなります。EXE-iはまだ出始めですし、現状のトータルコストからのさらなる乖離もある可能性が高いです。その意味でも、ベストバイはeMAXIS Slim新興国になります。
ちなみにeMAXIS Slim新興国とEXE-i新興国では積み立てる銘柄自体に大きな違いはありません。800程度の銘柄数になります。
eMAXIS Slim新興国インデックスの国別構成比率
MSCIエマージング・マーケット・インデックス
中国が圧倒的になっています。これは他サイトではケイマン諸島になっている企業群が最近中国として表記されているためと思われます。2位が韓国で15%程度、3位が台湾で11%、4位がインドで9%程度、5位が南アフリカで7%、それ以外はブラジルや、ロシア、香港、メキシコなどです。
eMAXIS Slimのサイトにもありました。こちらも載せておきます。
eMAXIS Slim新興国の上位保有銘柄10位
英語表記でわかりづらくすみません。VWOの記事にあるように、同じような企業がズラリとならんでいます。
テンセント、アリババ、台湾セミコンダクター、ナスパーズ、中国建設銀行、チャイナモバイル、ICBC、PINGなどはVWO記事を参照してください。
2位 サムスン
日本でもおなじみの韓国企業です。野球チーム、サムスンライオンズが有名ですね。日本人の優秀な技術者がヘッドハンティングされて大きく躍進したところが、日本の企業のダメッダメさを露呈していますね。日本はもうサムスンやLGなどに電化製品で勝てることはないのではないかと悲しくなります。やはり家族企業×国家の企業はすごいです。ただ、韓国という国のヤバさ、企業の裏や闇的なヤバさが中国ほど隠せる状況ではないので、ドスンと大きな問題になる可能性も秘めているとも思います。
7位 バイドゥ
百度という中国企業です。中国はGoogleが使えないので、必然的にバイドゥを使うことになります。中国全土で使われているので、自然と世界第2位の検索エンジン企業となりました。
eMAXIS Slimの成績
設定がまだ2017年の7月なので1年のリターンは出ていません。また、これだけ若いファンドなので、綺麗な右肩上がりになっていますが、これは判断としては時期尚早です。参考までに連動するMSCIエマージングマーケットインデックスに連動するETFであるiShares MSCI Emerging Markets ETF (EEM)のグラフも載せておきます。わかりやすいかなーと思うので、VWOとEXE-iのもととなるETF(SCHE)とを比較してみてみます。
ほとんど同じような動きをしていることがわかると思います。若干ですが、VWO,SCHEの方がよい成績ですが、これくらいの乖離はそれこそ、日本のインデックスファンドがやらかす乖離率と同じようなものですし、トータルコスト、三重課税を考えると、それでもeMAXIS Slim新興国が安定していると思います。
まとめ:eMAXIS Slim新興国を全体の2割~3割ほど入れること
マルキール教授も、シーゲル教授も、基本的には世界分散投資を推奨しています。そして、今年から5年ほどは特に、アメリカの伸びの悪さが目立ち、新興国、ヨーロッパが伸びるとシーゲル教授が太鼓判を押しています。今こそ、仕込むときです。
買うことができる証券会社一覧
まずは資料請求して比較してみてください。
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楽天証券
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それではまた
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