巷ではアクティブファンドがおすすめされます。といいますか、誰でも知っている大手の証券会社や大手の銀行に行き、証券口座を開設すれば、必ずアクティブファンドをおススメされます。そのおすすめされた商品はほぼ間違いなく、アクティブファンドでしょう。果たして、つみたてNISAでアクティブファンドは相応しいのでしょうか。検証してみたいとおもいます。
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そもそもアクティブファンドとは
アクティブファンドとは、ファンドマネージャーが独自の視点、目線を持って、基準となる指標を大きく上回ることを目的にしています。
ファンドマネージャーが株を売買する銘柄を選んだり、売買するタイミングを見計らう投資法を「アクティブ投資」と呼びます。
反対にインデックス(市場全体の値動き)、いわゆるある指標への連動を目指し、それをただただ買い続けるのがインデックス投資です。例えば、TOPIXや日経平均などが国内では有名な指標ですが、アメリカでいえばS&P500に連動をしたりする商品があります。
アクティブファンドとインデックスファンドの大きな違いは信託報酬の違いです。一般的にはアクティブファンドの方がインデックスファンドよりも割高です。おおよそアクティブファンドは1%程度の信託報酬がかかりますが、インデックスファンドは0.2%ほどです。
ほとんどのアクティブファンドは基準となる指標に負ける
まずは以下の表をごらんください。こちらはSPIVAというファンドの調査会社をもとに作った表なのですが、こちらをみるとほとんどのアクティブファンドがインデックスファンドに長期でも短期でも負けていることが明らかになっています。まだ、日本の方はアメリカよりましなのですが、それでも、これまで日本の株は右肩上がりに20年ほどならなかったこと、これからは少しずつ指標が上がっていくことを考えると、これからはこれよりも日本のアクティブファンドの成績も悪くなるかもしれません。原典をあたりたい方は、アメリカ版、日本版と置いておきますので、是非ご参照ください。
SPIVA US https://us.spindices.com/documents/spiva/spiva-us-mid-year-2017.pdf
SPIVA JPN https://japanese.spindices.com/documents/spiva/spiva-japan-year-end-2016-jpn.pdf
指標 | 5年 | 10年 | 15年 |
S&P500に負けたアクティブファンド | 85.09% | 91.63% | 96.32% |
TOPIXに負けたアクティブファンド | 73.72% | 68.67% | なし |
つみたてNISAの期間は20年間です。15年間のアクティブファンドの成績がここまで悪いと正直笑ってしまいます。この事実を知ったうえで、しかも10倍近い高い手数料を支払ってアクティブファンドを買う気にはなれないと思います。特にアメリカ株はそれが顕著に現れています。先ほどのリンクを見ていただいても分かるように大型株だけでなく、小型株も含めたほとんどのアクティブファンドはインデックス(指標)に負けています。ハーバードビジネススクールを卒業した優秀な人材がファンドマネージャーだとしても、それは指標に勝つことが、そして勝ち続けることがいかに難しいことかわかっていただけたかと思います。詳しくは書籍一覧にも載せていますが、特にマルキール先生の「ウォール街のランダムウォーカー」にデータも含めてきちんと載っているので、興味がある方は是非読んでみてください。
[amazonjs asin=”4532356873″ locale=”JP” title=”ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理”]勝てそうなアクティブファンドの人気は「過熱気味」になりがち
私は以前以下の記事で、ひふみ投信が長期投資に向かないことを述べました。
簡単に理由を羅列しますと、ファンド自体が過熱気味であるということ、20年後まで勝ち続けられる保証はどこにもなくその確率はギャンブルになってしまうこと、長期保有の個人投資家にとってギャンブルはできるだけ避けたく、それでなくとも株の世界はどうなるかわからないのにそれ以上に不安要素を入れたくないこと、などなどです。
その中で「過熱気味」であることを述べています。セゾングローバルやひふみ投信やジェイリバイブなどのアクティブファンドが人気ですが、特にひふみ投信はテレビ放映から途轍もない量の資金流入がはじまり、今もとどまるところを知りません。この過剰な資金流入、人気が私にとっては恐怖の対象なのです。投資は常に冷静になりながら過熱を自覚して行うものだと理解しています。人気アクティブファンドをお好きな投資家はどちらかというと冷静さよりも目先の利益を優先するような印象があります。確かに上記のとおり、ジェイリバイブやセゾングローバル、ひふみ投信はここ近年は素晴らしい成績を残しています。長年指標に勝てる、勝ち続ける可能性のある1割の中のファンドである可能性はあります。
アクティブファンドは長期保有に向かない
しかし、それらのファンドの中で20年後どれがその1割の指標に勝ち続けるファンドになるのでしょうか。どれもが勝ち続けるかもしれませんし、どれかのみが勝ち続けるかもしれませんし、全てが結果的には負けることだってあるのです。こればっかりは「賭け」になります。果たして、我々個人投資家は「賭け」がしたいのでしょうか。もちろん投機的に株を行うデイトレーダーはいるでしょう。それを否定する気はありませんし、「大勝ち」するためには「賭け」を行わねばならないということも知っています。しかし、多くの人にとって賭けが負けた時、大きな損失を被ることになりますし、それをしたい人はそもそも投資信託よりも個別株を買い付け自分自身が個人のアクティブファンドマネージャーとなっていることでしょう。
我々は、できるだけ安全に、気楽に、待ってお金を小さなプラントの植物のごとく育てていくイメージだと捉えておりますし、そういった方にぜひブログを見てほしいと思っています。もちろん、その小さなプラントはやがて大きくなるかもしれませんし、どういう植物が良いのかおすすめしたり、皆でプラントを見あったりして楽しむのが私のような弱小個人投資家のいるべきスタンスだと思っています。といいますのも、私自身、サラリーマンでないことも含めて、人生がなによりも大きなギャンブルですので、投機にはどうしても手を出すことができません。ですので、仮想通貨をはじめ、宝くじや競馬競輪競艇などもやったことがありませんし、今後もやるつもりはありません。やっても楽しみのためにやるだけでしょう。儲けようとは思いません。
少し話がズレましたが、アクティブファンドへの投資は、1年や長くても5年程度でしたら買う価値があるものもあるとは思います。しかし、20年という投資期間が長い「つみたてNISA(積立NISA)」ではおすすめできません。そのほとんどが負けてしまうし、勝てるファンドを20年前に予測することができないからです。ファンドマネージャーも20年もすれば、亡くなる人も出てくでしょう。それでもあなたはアクティブファンドを買いますか。
長期保有であればインデックスファンド
安心安全、暴落してもすぐに元通り(の場合がほとんど)、信託報酬も安く、微増しつづけている、少なくとも100年間の歴史では勝ち続けている株全体への投資、インデックス投資を圧倒的におすすめします。関連記事を2つほど載せておきますので続けてご参照ください。
結論:つみたてNISA(積立NISA)ではアクティブファンドではなく、インデックスファンドを!
ネット証券を開設して、いますぐつみたてNISA(積立NISA)をはじめましょう。多くの人が株は怖いものであるという現況はまさにこのアクティブファンドにあるのではないか、とさえ最近は思っております。多くの人が株をはじめようと思うときに、それはよくわからないことなので、大手の証券会社や大手の銀行へ行きます。そこでは「お金の専門家」がいると勘違いしているからです。彼らは証券口座を開き、「専門家」の言われるがまま、高い信託報酬や手数料を払いつづけ、指標にほぼ負けるアクティブファンドを買わされるのです。その意味ではまだ、アクティブファンドの危険性をしりながらひふみ投信やセゾングローバル、ジェイリバイブに手を出している人の方が何倍も健全かもしれません。
きっと大手証券会社に行き、言われるがままに証券を買わされた消費者は「なかなか増えないなぁ」と思いながら、暴落時にろうばい売りして、二度と株などやるものか!となっていまうことでしょう。そうはなってほしくありません。
まずは資料請求して比較してみてください。
SBI証券
楽天証券
マネックス証券
では
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