アマゾン株が止まりません。
しかし、アマゾン株はそう手軽に買えるものではなく、一株が20万円ほどします。
ちびちび5万~10万円ほどで積立で買う株としては適しておらず、すでにセレブ向けの商品と言えるでしょう。
また、アマゾン一株に集中させるのも少し怖い部分があります。
先日も、従業員が顧客のデータを売買していたり、カスタマーレビューを改ざん、削除していることがあきらかになりました。→アマゾン従業員に収賄の疑い–販売業者に情報流出、レビュー削除など
ジェフ・ベゾスは優秀な経営者だと思いますが、その後もどうなるかは誰にもわかりません。
そうしたときに、アマゾンに期待しつつ、他の株も持ちたい、という方にピッタリなのが
今回紹介するVCR(バンガード・米国一般消費財・サービス・セクターETF)というETFです。
Contents
アマゾン(Amazon)株が20%も含まれるVCR
はじめにVCRの組み入れ企業を紹介したいと思います。
VCRの組み入れ企業一覧
1位 | アマゾン(Amazon.com) | ECサイト | 22.97% |
2位 | ホームデポ(The Home Depot) | 住宅系小売 | 7.24% |
3位 | マクドナルド(McDonald’s) | 食品 | 3.93% |
4位 | ナイキ(Nike) | 靴 | 3.13% |
5位 | ブッキング.com(Booking) | 旅行サイト | 3.08% |
6位 | ロウズ(Lowe’s) | 住宅系小売 | 2.59% |
7位 | スターバックス(Starbucks) | カフェ | 2.31% |
8位 | TJXカンパニー | ホームセンター | 1.93% |
9位 | ゼネラルモーターズ(GM) | 車製造 | 1.50% |
10位 | ターゲット(Target Corp) | 小売業 | 1.31% |
アマゾンの割合の多さが目立ちます。ETFで20%以上というのはかなり珍しいと思います。
多すぎなのではないか、と思うほどですが、他のETFでこれほどアマゾンがフィーチャーされているものもありません。
また、他にも、マクドナルドはバフェットも大好き、世界の優良企業です。
ナイキも企業として素晴らしい哲学があり、最近もガンガンに攻めてます。
スタバも堅調です(若干下降気味のようですが)。
GMも今後はSUVや自動運転システムで内需が上がるのではないかと思います。
他にも、ディズニーやコムキャスト、ネットフリックスなどが名を連ねておりました、今は上位10位には入っていないだけです。
【VCR】ETF詳細
MSCI USインベスタブル・マーケット・一般消費財・サービス25/50トランジション・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指します。このセクターは、自動車、アパレル、レジャー用品、ホテル、レストラン、消費者向け小売業など、景気循環に対し最も敏感な傾向にある製造業およびサービス業の企業で構成されています。
信託報酬は0.1%です。
銘柄数は328です。大型株が6割を占めています。
配当は4半期ごとで、直近の配当利回り(税込)は1.22%となっています。
PER :20~22程度
ROE: 19.37
利益成長率:15%
VCRのパフォーマンス実績
VCRの10年チャート
ジェレミー・シーゲルの著書「株式投資」によれば、1957年~2003年までの一般消費財の年率トータルリターンは11.09%とS&P500指数の10.85%を上回っています。
しかし、これは生活必需品の13.36%と比較するとはるかに低い数字です。
しかし、2009年のリーマンショック以降を見てみると、大きくS&P500をアウトパフォームしていることがわかります。
VDCと比較してもここ最近はよいリターンをしております。リーマンショックなど暴落には残念ながら弱いETFだといえます。(青:VCR 水色:VDC)
VCRはおすすめできるETFか、評価
消費財というのは行ってみれば娯楽品、嗜好品なので、景気に左右されやすいのです。
また、全体的にグロース株が多いので、配当向き(インカムゲイン)ではありません。
安定性を望むのであれば、VYM(高配当ETF)やVDC(生活必需品ETF)でよいと思います。
長期投資においては、潰れない優良企業を買い続けることが鉄則です。
一般消費財の場合それが非常に難しいのです。
といいますのも、消費財は先述の通り、「娯楽品嗜好品」のセクターなので、そのブランドは景気や流行に左右されやすいのです。
コカ・コーラのように砂糖水だけ何十年と売り、ブランド力で勝てるような市場ではありません。
人は新しいものを好み、さらに良いサービスを望みます。それを行い続けるのは至難の業でしょう。
そういった意味で、一般消費財を個別株で狙っていくのは長期投資家としてはナンセンスだと思います。
ですので、入れ替えが激しいVCRというETFは常に流行っている、流行に乗っている株を組み入れ続けると思われますので、グロースETFとして長期投資には向いていると思います。(個別株を買うよりも、という意味です。)
M&Aなど買収も多くある業界で、組み入れ企業の順位は毎年せわしなく変わります。
シーゲル氏は同書「株式投資」で一般消費財セクターが繁栄しなかった主な要因として
1品質を守り通せなかったこと
2消費者をつなぎとめられなかったこと
3外国企業との競争に入れずグローバル化に乗り遅れたこと
を挙げています。
しかし、2010年以降を見ると先ほどのVDCよりも良いパフォーマンスを見せており
近々来るであろう、調整、暴落まではよいパフォーマンスをするのではないかと思われます。
逆に言えば、景気に左右されやすいので、暴落時に仕込むには最適なETFかもしれません。
ではまた
VDCを買うことができるネット証券一覧
SBI証券
楽天証券
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