これまで
について分析してきました。
今回はアメリカの情報技術セクターであるVGTについて分析していきたいと思います。
Contents
VGTとは
VGTとはアメリカの情報技術セクターの株の集合、ETFです。毎度おなじみバンガード社のETFになります。
MSCI USインベスタブル・マーケット・情報技術25/50インデックスのパフォーマンスへの連動を目指しており、 米国の情報技術セクターの大型株、中型株、小型株に投資しています。
経費率
経費率は0.10%となっております。
設定日が2004年なので、そこまで歴史がないのが残念ですがチャートを見ると大きく成長していることがわかります。
チャート分析VGT vs IVV(S&P500)
歴史があまりないので2004年からになります。リーマンショックまではS&P500に軍配が上がりますが、世の中の情勢通り、リーマンショック後は情報技術セクターが伸びています。現状を見ればそれも明かですね。
組み入れ銘柄一覧
- アップル 13.8%
- アルファベット(Google) 10.1%
- マイクロソフト 9.4%
- フェイスブック 6.9%
- ビザ 3.3%
- インテル 3.1%
- シスコシステムズ 2.9%
- オラクル 2.6%
- マスターカード 2.3%
- IBM 2.2%
ちなみに、これらの10位で56.6%を占め、大型株が全体の78.7%となっております。中型株が12.3%、小型株8.9%となっております。
パフォーマンス、トータルリターン
S&P500を上回る成績を残していることから、年リターンも非常に良いですね。いや、むしろ、インデックス投資の数値としては異常なほど上がっています。1年で30%弱のリターンはすさまじいものを感じます。
配当利回りについてはあまりよくなく、1%程度となっています。これは、そもそもIT、情報技術セクターの企業群が配当重視というよりも、成長重視だからということが言えます。インカムゲインよりもキャピタルゲインをねらったETF、つまりETFの値が上がっていくので、それはS&P500を上回りやすいということも言うことができます。
バフェット、シーゲル教授など巨人老兵が見失っている情報技術セクター
バフェットはこれまで、IBMを取得していましたが、途中で売っています。そして「失敗である」と明言しました。そして、近年ではAmazonのジェフ・ベゾスという経営者がいかに凄まじく、それを見定める能力がバフェット自身になかったかをインタビューでは滔々と述べています。バフェットのすごいところはあれだけの富と名声を手に入れたうえで、自分の失敗を素直に認め、今の勝者には賛辞を送るところです。
残念ながらこちらのETFにはアマゾンは組み込まれておりませんが、バフェットはその後、Apple社の株を買い増ししています。これは最近目立つ行動の一つです。バフェットの投資信念の1つとして「よくわからないものには手を出さない」というものがあります。
バフェットは「情報産業」には疎くはありません。むしろとても得意としており、彼がアルバイトをしていた、ワシントンポストを愛していましたし、地方紙についてもインターネットがどれほど蔓延ったとしても新聞はなくならないと株を保有していました。またテレビ業界についてもPERが低い間に大量に買い込みました。
本来の力があるにもかかわらず、その価値まで株が上がっていない銘柄をバフェットは好みます。
これについてはこちらのブログでも再三出場するジェレミー・シーゲル教授も同じことを述べています。
しかし彼らの理論によるとPERを見た時にアマゾンは途轍もない、異次元級の高さを今も誇っています。完全に「買いではない」企業の一つです。ただ、アマゾンの株価は上がり続けていますし、買われ続けています。バフェットも認めているとおり、また、先日もバフェットのバークシャー・ハサウェイ社とJPモルガン社と協同でヘルスケアに関する子会社を作ることを発表しました。これにはヘルスケアセクターの企業群は恐れおののいているでしょう。
なにしろ、アメリカのヘルスケアは政治家とズブズブの関係を築き、ほぼ各方面独占的な利益を得てきたからです。先見のバークシャー、資本のJPモルガン、技術のアマゾンが作るヘルスケア関連会社がこの牙城に大きな穴を空けることでしょう。VHTはできるだけ指標を見直して、新しい子会社の株を組み入れてほしいですね。もし、そのまま据え置き続けるのであれば、ヘルスケアセクターはだいぶ競争に負けていく恐れもあります。
「IT」への無知からくる恐怖に打ち勝てるか
仮想通貨にしてもそうですが、老兵たちは頭ごなしに否定をします。それは「よくわからないもの」が「恐怖」であるからです。たしかにそれはそうだと思います。コカ・コーラのような色付き砂糖水はわかりやすいですが、ブロックチェーンやAIやサイバーセキュリティなどについては一見難しく思えがちです。また、ITの企業群は先述の通りキャピタルゲインを主とする基本成長株(グロース株)です。これらは「バブル」になりがちですし、景気に大きく左右されます。
リーマンショック以降、アメリカは市場全体がこれまで素晴らしい成長をしてきました。これまでも成長をし続けると思っている投資家が多いと思います。しかし、現状のFRBの困惑やドル安の傾向、新興国の伸びなどに鑑みるとこれまでほどの伸び率は達成されないと思います。そうすると情報技術セクターの伸び率も下がるか。
これは完全に私の予想ですが、アメリカ全体の市場の伸び率はこれまでよりも下がるでしょうし、それに伴って、情報技術セクターも下がるとは思います。しかしその下がる率は市場全体よりも抑え気味で、割と成長し続け、綺麗な右肩上がりを続けるのではないでしょうか。これからのIoT、自動運転システム、それに関わるAI技術などを複合的に考えると、どう考えても今後も伸びます。(下手な規制が入らない限り、そしてトランプ氏はそれをしないマトモな大統領であると思う。)
私も今年、まとまったお金が準備できたらこちらのETF,購入してみたいと思います。
海外ETFをお得に買うことができるネット証券
まずは資料請求して比較してみてください。
SBI証券
楽天証券
マネックス証券
では
コメントを残す