20代素人投資家が「つみたてNISA(積立ニーサ)」はじめました。

つみたてNISA(積立ニーサ)で複利効果を利かせる方法

Tumisu / Pixabay

私はこのブログで「つみたてNISA」口座の開設をおすすめしています。iDeCoとは異なり、つみたてNISAは誰にでも、特に投資初心者に圧倒的におすすめできる制度です。

つみたてNISAにおける長期積立で勝つための「複利」という魔術

かの有名なアインシュタインにして「20世紀最大の数学的発見」と言わしめた「複利」。今回は、できるだけわかりやすく複利について説明していければと思います。

複利の「複」という字は、複数という意味があります。反対の意味は「単」ですね。「利」は利子や利息の「利」です。

利子利息は借りる側としては怖いもの、貸す側としてはそれが「儲け」となる大事な部分です。

銀行で例えるのがもっともわかりやすいかと思います。

そもそも利子利息とはどのようなものか

お金を銀行から借りるとします。会社を起業するでもいいですし、ちょっと入り用になってお金を借りる時があるかもしれません。銀行で借りるとだいたい年率16%、と書かれています。これはどういうことでしょうか。

例えば100万円銀行から借りたとすると、1年後には利子として16万円を足して116万円返してね、ということです。貸す側の銀行は100万円を貸すことで、1年後には16万円儲かることになります。

利子についてなんとなく知っているとは思うので、このくらいの説明に留めておきます。ちなみに、銀行に金を貸す、つまり預けても利子は残念ながらほとんどつきません。おおよそ0.0001%ほどです。あくどい商売です←

話を戻しますが、複利の反対に「単利」というものがあります。

複利を知るために、まずは単利

まずは、この単利について考えてみましょう。

さきほどの100万円を銀行から借りたとしましょう。単利で。年率は同様に16%です。

すると、1年後には116万円(うち利息16万)返さねばならないのでした。では2年後はどうなるでかというと、単利では最初に借りた100万円にずっと利子がつくことになりますので、2年後も16万円の利息、つまり合計で132万(うち利子32万)となります。3年目は148万と、16万円ずつ(100万円の16%)、毎年利子がかかってくる、これが「単利」というものです。

単利についてわかっていただけたでしょうか。次に今回のテーマ複利について説明します。

複利とは単利と異なります。先ほどの例をもとに考えてみましょう。

銀行から100万借りたのでした。次の年には116万円で返さねばなりません。ここまでは変わりません。複利は2年目から効いてきます。

2年目は単利であれば16万ずつ増えるだけなので、132万円でしたが、複利では、前年度の116万円に16%がかかります。116万円×1.16で、つまり、134万5600円になるわけです。

さらに3年目はこの134万5600円に対して16%がかかります。おおよそ156万円になります。

単利の場合は148万円でした。なんだ、8万円しか変わらないじゃないか、と思った方、それは「大きな」間違いです。

これを10年、いや、つみたてNISAの適応年である20年で計算してみましょう。

年目 単利 複利 利息差額
1,000,000 1,000,000 0
1,160,000 1,160,000 0
1,320,000 1,345,600 25,600
1,480,000 1,560,896 80,896
5 1,640,000 1,810,639 170,639
6 1,800,000 2,100,342 300,342
7 1,960,000 2,436,396 476,396
8 2,120,000 2,826,220 706,220
9 2,280,000 3,278,415 998,415
10 2,440,000 3,802,961 1,362,961
11 2,600,000 4,411,435 1,811,435
12 2,760,000 5,117,265 2,357,265
13 2,920,000 5,936,027 3,016,027
14 3,080,000 6,885,791 3,805,791
15 3,240,000 7,987,518 4,747,518
16 3,400,000 9,265,521 5,865,521
17 3,560,000 10,748,004 7,188,004
18 3,720,000 12,467,685 8,747,685
19 3,880,000 14,462,514 10,582,514
20 4,040,000 16,776,517 12,736,517

恐ろしい数字がでました。今回はわかりやすくというか初めの数字がわかりやすいように、インチキをしています。といいますのは、1年目にすでに116万円と書くべきだったのですが、初期の数字を見やすくするために、1年目の年率をとしています。まぁあまり大きな影響ではありません。

単利と複利では年率16%で、1200万円の差が出てしまう

なんと、20年経つと

単利の場合は400万返せば済むのですが、なんと、複利の場合では1677万6517円を返さねばならないのです。恐ろしい数字です。これが「複利」の魔術です。借りる側ではとても恐ろしいのですが、貸す側としてはこんなに「オイシイ」ものもありません。

金融庁の表を拝借しますが、そもそもつみたてNISAは以下のような仕組みになっています。

つみたてNISAは年間40万円を投資することができます。そこでの含み益はどんどんと増えていき、20年間含み益にも非課税です。また、投資信託であれば分配金を自動再投資してくれます。それがさらに次の年にはさらに40万、40万と積立つづけることが可能で、まさにこれが複利を生み出すことになるのです。

つみたてNISAで年40万、年率5%で複利を効かせ20年投資し続けると

先述の通り、つみたてNISAは年間40万円まで投資することが可能です。そして、世界経済はこれまで平均で5%の年率リターンを達成してきました。これはリーマンショックのような世界的不況があって一時的にチャートが凹んだとしても、いずれ戻って再成長しているという歴史に基づいているものです。

年間40万、つまり毎月33,333円ずつ積み立て続け、年率5%で複利をきかせ、20年間何があっても逃げず、隠れず、あきらめずに投資し続けると

投資額は40万×20年で800万なのに対し、実際は複利がきいて、1370万円になっております。

年率5%というのは私は少し低く見積もっており、きちんと調整していけば年率8%は難しくないと思っております。

我々個人投資家の強み、それは長い「時間」である

デイトレーダーはその日のうちに、ファンドの運用者にしても短期間で成績を上げ続けなければなりません。暴落すると途端にピンチになります。

しかし我々のような個人投資家にはそういった一挙手一投足に一喜一憂する必要性はございません。

ただただ、じっと、こらえて我慢して、投資し続けること、これが最も大切なことなのです。

そこにおいて、長期投資保有し続けること、そして複利という魔術がきいてくること、わかっていただけましたでしょうか。

是非今年から始まったつみたてNISAの口座をはじめて、20世紀最大の発明、複利を効かせた素晴らしい発明を利用して投資の扉を開いてみてください。そうすれば指数関数的な伸びを感じることができると思います。

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